多発血管炎性肉芽腫症”tiko”さんのインタビュー

目次
  1. tikoさんのプロフィール
  2. tikoさんのご紹介
  3. tikoさんの症状と治療
    1. 8か月副鼻腔炎の治療をしていた
    2. 発熱が無かったため膠原病の診断確定が遅れた
    3. リツキサンは効果が出なかった
    4. 残業が続くと体への影響が不安になる
    5. 「指定難病44」と伝えている
    6. 医師にもっと症状を訴えるべきだった

tikoさんのプロフィール

tikoさんイラスト

【お名前】tiko

【病名】多発血管炎性肉芽腫症

【その他持病】なし

【性別】女性

【発症年齢】40代

【現在の住まい】神奈川県

【現在の年齢】51歳(2026年時点)

症状や治療法

● 初期症状

副鼻腔炎、頭痛、涙腺炎など

● 発症~診断までの期間

1年~2年以内

● 現在の症状

特になし

● 現在の治療法

プレドニン、セルセプト

● 再燃の経験の有無

なし

● 病気のことを一番相談できる人

友人

● 初年度の医療費(窓口負担額)

100万円以上

● お仕事の有無

就業中

● 日常生活で工夫していること

なるべく休み、ストレスをためない

● 周囲にお願いしたいこと

病名が難しいので理解はされないが、難病というだけで「働けないのでは?」と判断して欲しくない。難病ということを伝えた方がいいと思うが、理解を得られず不安を煽るなら、言わないことを選択してしまう。難病に対して、差別的なイメージを持つ方もいる。偏見をなくして欲しい。

● 早期発見のために、当時の自分はどうすればよかったと思いますか?

副鼻腔炎を治療して1年が経つ頃、嗅覚がなくなりました。その時、医師には伝えていたが、解明はしてもらえなかった。嗅覚専門のクリニックを予約したが、混んでいて待たされた。受診できたのは、嗅覚がなくなってから、半年後だった。
嗅覚専門のクリニックではCTを撮ったが頭蓋底融解を見逃され、2か月後に分かった。
眼科も症状があり受診したが、結膜炎で治療するも治らず、1か月後に紹介状を持って角膜専門の医師に受診するように言われた。唯一、角膜専門の医師がこれは自己免疫性疾患による強膜炎だと言ってくれたので、膠原病内科受診に繋がった。
鞍鼻が出てきて、『これは…』と確信していたが、最初の診断はigG疾患だった。
ガイドラインから外れているので、その都度受診してはいたが、中々身体が楽になることはなかった。
もっと、「この病気じゃないのか?」と聞いたり、不安を強く訴えればよかったのかもしれない。

YouTubeインタビューはこちらをご覧ください。
動画投稿日:2026/4/19

tikoさんのご紹介

Masaya

本日は、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)の患者であるtikoさんにお話を伺います。tikoさん、本日はよろしくお願いします。

tiko

よろしくお願いします。

Masaya

では、まず自己紹介をお願いします。

tiko

tikoです。51歳で、多発血管炎性肉芽腫症を患っています。現在は医療関連の仕事をしています。

Masaya

ありがとうございます。病名が長いので、ここからは「GPA」と呼ばせていただきますね。

tikoさんの症状と治療

症状や治療内容は、患者さん一人ひとりで異なります。また、注釈に記載している医学用語などの解説は、読みやすさを重視して記載したものであり、医学的な監修を受けた内容ではありません。
詳しくは、かかりつけの医療機関や担当医にご相談ください。

8か月副鼻腔炎の治療をしていた

副鼻腔炎の症状に悩む女性
副鼻腔炎の症状に悩む女性

Q:初期症状はどのようなものでしたか?

A:首から上に症状が出ていました。最初は副鼻腔炎を発症して、しばらく治療を続けていたのですが、頭痛や倦怠感が続き、目のかすみや違和感も出てきました。鼻づまりで眠れない日が続き、最終的には嗅覚がなくなりました。

Q:副鼻腔炎は以前からあったのでしょうか?

A:いいえ、初めてでした。風邪かなと思っていたのですが、頭痛が続いたので耳鼻科を受診したところ、副鼻腔炎と診断されました。

Q:そこからGPAの診断に至るまで、どのような経緯があったのでしょうか?

A:約8か月間、副鼻腔炎として治療を受けていましたが、嗅覚が突然なくなり「おかしい」と思いました。

他の病院を探そうとしていた矢先に、鼻づまりで眠れない、手汗が出る、頭痛が悪化するなど症状が重なっていきました。

眼科を受診したところ胸膜炎を疑われ、「すぐに専門医へ」と言われたことがきっかけで、膠原病内科につながりました。

Q:その時点で血液検査の話が出たのでしょうか?

A:はい。眼科の先生が自己免疫疾患による症状だと判断してくださり、「まず血液検査をしましょう」と言ってくださいました。

膠原病内科への紹介もしていただいたのですが、最初は内科の先生にはあまり信じてもらえませんでした。それでも検査につながっていきました。

発熱が無かったため膠原病の診断確定が遅れた

Q:膠原病内科では、当初どのような診断が考えられていたのでしょうか?

A:膠原病ではないと考えられていました。私は発熱がなかったので、「違うのではないか」と言われていました。

副鼻腔炎の影響で鼻の生検を行い、IgG4関連疾患の可能性があるところまではいきました。ANCAも陰性でしたし。 その後、IgG4関連疾患としてステロイド治療が始まりましたが、25mgで再燃し、激しい頭痛が出ました。

そこで再度検査を行い、鼻の病理検査に加えて、眼窩にできた腫瘍の組織も調べた結果、ようやくGPAと確定診断されました。

Q:そこまでの期間はどれくらいでしたか?

A:症状が悪化してから約1年です。

Q:診断されたときのお気持ちはいかがでしたか?

A:まさか自分が、という思いでした。症状が首から上だけだったので全身症状ではないとはいえ、「早く亡くなるのではないか」という不安もありました。

リツキサンは効果が出なかった

Q:診断後はどのような治療を受けましたか?

A:最初はリツキサンから始まりましたが効果が出ず、その後エンドキサンに切り替えました。外来で投与を始めてから、徐々に症状は落ち着いていきました。

Q:現在の治療は?

A:セルセプト750mgを1日2回と、ステロイド6mgを服用しています。

Q:副作用はいかがですか?

A:免疫抑制剤を変更した際、最初の薬では食欲不振がありました。ステロイドの影響でムーンフェイスやいわゆる「野牛肩」も出て、ひどいときは顔がかなり腫れていました。

Q:現在の症状はどうですか?

A:大きな症状はほとんどありません。鼻づまりがあると耳にも影響が出ることがあり、その点が少し気になるくらいです。

残業が続くと体への影響が不安になる

Q:現在はお仕事もされていますか?

A:はい。医療関連の仕事で、正社員として週5日、1日8時間勤務しています。

Q:仕事で大変なことはありますか?

A:残業が続くと体調への影響が不安になるくらいで、今のところ大きな支障はありません。

キッチンで困惑する女性
キッチンで困惑する女性

Q:職場には病気のことを伝えていますか?

A:「自己免疫疾患です」とだけ伝えています。病名を説明しても理解が難しいですし、自分でもうまく説明できないので、どのように受け止められるか不安で詳しくは話していません。

Q:日常生活に変化はありましたか?

A:大きな変化はありません。

Q:困ることはありますか?

A:嗅覚がないため味覚も落ちていて、シンプルな味しか分かりません。ガス漏れや自分の体臭など、においに気づけないのが困ります。一人暮らしだと特に不安ですね。

「指定難病44」と伝えている

Q:精神面での変化はありましたか?

A:治療初期はむしろハイな状態で、「負けたくない」と頑張りすぎていました。今はステロイドが減ってきて、疲れると気分が落ちることもありますが、ウォーキングなどで気分転換しています。

Q:ご家族やご友人には伝えていますか?

A:はい。「指定難病44」と伝えると調べて理解してもらえるので、そのように説明しています。

Q:周囲にどのように接してほしいと感じますか?

A:これまでと変わらず普通に接してもらえるのが一番ありがたいです。「元気そうだね」と言ってもらえるのも嬉しいですね。

Q:体調の変化はご家族に共有されていますか?

A:はい、変化があったときは必ず伝えています。

医師にもっと症状を訴えるべきだった

医師に症状を説明する女性
医師に症状を説明する女性

Q:もし発症当時に戻れるとしたら、どんな行動を取りますか?

A:もっと医師に強く症状を伝えるべきだったと思います。また、複数の医療機関に相談することも大切だったと感じています。

Q:最後に視聴者へメッセージをお願いします。

A:私の症状はガイドラインから外れる部分もあり、同じようなケースの方に出会うことが難しいと感じています。

でも、こうした経験を発信できる場があれば、理解は広がると思います。「難病」という言葉が大きな足かせにならない社会になるように、自分も何かできたらと思っています。

Q:ありがとうございました。本日はGPAの患者であるtikoさんにお話を伺いました。tikoさん、本当にありがとうございました。

A:ありがとうございました。

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