全身性エリテマトーデス”はな”さんのインタビュー

目次
  1. はなさんのプロフィール
  2. はなさんのご紹介
  3. はなさんの症状と治療
    1. 指先だけが腫れて治らない
    2. 更年期だと思って婦人科に…
    3. 未だに倦怠感がある
    4. フリーランスなので代わりがいない
    5. 人にはそれぞれの役割がある
    6. 休める環境を作る
    7. メッセージ

はなさんのプロフィール

はなさん

【お名前】はな

【病名】全身性エリテマトーデス

【その他持病】緩徐1型糖尿病

【性別】女性

【発症年齢】50代

【現在の住まい】東京都

【現在の年齢】58歳(2025年時点)

症状や治療法

● 初期症状

関節痛、ドライアイ、ドライマウス

● 発症~診断までの期間

半年~1年以内

● 現在の症状

疲労感

● 現在の治療法

ステロイド(プレドニン、ステロイドパルスなど), 免疫抑制薬(イムラン、アザニン、セルセプト、エンドキサン、など)

● 再燃の経験の有無

なし

● 病気のことを一番相談できる人

家族

● 初年度の医療費(窓口負担額)

30万円台

● お仕事の有無

自営業で週20~30時間程度の就業中

● 日常生活で工夫していること

規則正しい生活、ストレスをためない、無理をしない、軽い運動

● 周囲にお願いしたいこと

気持ちが落ち込むことがあると知ってほしい

● 早期発見のために、今の自分ならどう動きますか?

発熱したときにすぐ病院に行けば良かったと思いました。

YouTubeインタビューはこちらをご覧ください。
動画投稿日:2025/11/16

はなさんのご紹介

Masaya

本日は、全身性エリテマトーデス(SLE)とシェーグレン症候群をお持ちのはなさんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

はなさん

よろしくお願いします。

Masaya

まずは自己紹介をお願いします。

はなさん

はじめまして、はなと申します。58歳です。全身性エリテマトーデスとシェーグレン症候群を患っています。

Masaya

ありがとうございます。よろしくおねがいします。

はなさんの症状と治療

症状や治療内容は、患者さん一人ひとりで異なります。また、注釈に記載している医学用語などの解説は、読みやすさを重視して記載したものであり、医学的な監修を受けた内容ではありません。
詳しくは、かかりつけの医療機関や担当医にご相談ください。

指先だけが腫れて治らない

手元を見つめる女性
手元を見つめる女性

Q:発症したのはいつ頃だったんですか?

A:最初に症状が出たのは55歳くらいですね。関節痛が出はじめて、「なんだろう?」と思ったのが最初でした。

Q:予兆のようなものはありましたか?

A:ありました。関節痛が出る1年くらい前に、指先だけが2週間くらい腫れて治らなかったことがあったんです。深爪したのかなと思っていました。

でも、SLEで入院したときにまったく同じ腫れが出て、「あれは前兆だったのかも」と思いました。

Q:関節痛って、どんな感じだったんでしょうか?

A:最初は指先が腫れて痛む程度でした。それが徐々に手首、膝、肩と広がっていって…。そのうちに熱も出るようになって、夜になると38度くらいまで上がりました。朝は平熱なのに、夜になると発熱して。ロキソニンを飲んでいたので、実際の熱はもっと高かったのかもしれません。

Q:それはつらいですね。初期症状から診断までは、どのくらいかかったんですか?

A:だいたい2年くらいだったと思います。その間、更年期治療でホルモン補充療法をしていたんです。治療中は関節痛が軽くなったり消えたりして、症状がよくわからなかったですね。

更年期だと思って婦人科に…

婦人科を受診する女性
婦人科を受診する女性

Q:診断が確定したのは、どんな経緯だったんですか?

A:最初は更年期だと思って婦人科に通っていました。でも、ホルモン補充療法をやめたら関節痛が一気に悪化して。そこで「何か違う」と思って整形外科に行ったら、血液検査でCRPと赤沈が高くて。

膠原病の疑いがあると言われ、リウマチ科を紹介されました。 最初の診断はシェーグレン症候群。その後、経過観察中に気管支炎のような症状が出て、さらに1か月後には熱が上がり、救急にかかったら胸膜炎と心膜炎を起こしていて、即入院になりました。そのときの検査でSLEと確定しました。

注釈

ホルモン補充療法(HRT)は、更年期などで体内の女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)が減少したときに、不足分を薬で補う治療です。ほてり・のぼせ・発汗・気分の落ち込みなどの更年期症状を和らげ、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。飲み薬・貼り薬・塗り薬などがあり、医師と相談しながら自分に合った方法を選びます。

Q:それは大変でしたね…。診断を受けたとき、どんな気持ちでした?

A:少しショックでした。でも、「これでやっと治療が始められる」と思って、前向きな気持ちのほうが強かったです。

未だに倦怠感がある

Q:入院中はどんな治療をされたんですか?

A:ステロイドを35mgからスタートしました。2日くらいで熱も関節痛もすっかりなくなって、3週間くらい入院していました。

Q:今はどんな治療を続けているんですか?

A:プレドニンを1日5mg、プラケニルを隔日で1錠と2錠ずつです。

Q:副作用はありますか?

A:最初のころはムーンフェイスになったり、体重もかなり増えました。風邪や膀胱炎にもかかりやすくなって、治りも遅くなりましたね。今はムーンフェイスは落ち着きましたが、浮腫みや倦怠感は時々あります。

フリーランスなので代わりがいない

検査をする臨床技師
検査をする臨床技師

Q:今もお仕事はされていますか?

A:はい、フリーランスの臨床検査技師として働いています。体調に合わせて週3日、1日7時間くらいです。

Q:職場の方には病気のことを話しているんですか?

A:話していません。体調が悪くなるときに言い訳を考えなきゃいけないことはありますけど、50代にもなると誰でも不調があるので、特に不便は感じていません。

Q:仕事で困ることはありますか?

A:体調が悪くて約束した仕事をこなせないことですね。フリーランスなので代わりがいない分、責任も感じます。

人にはそれぞれの役割がある

Q:病気になる前と今で、生活や考え方に変化はありましたか?

A:大きく変わりました。以前は人の気持ちを考えすぎてしまうところがあったんですけど、今はだいぶ楽になりました。

無理をしないように意識していますし、人との関係も「人は人、自分は自分」と思うようになりました。

Q:その考え方になったきっかけは?

A:小さい頃から病気がちで、親も「人と比べなさい」とは言わなかったんです。大人になってからは、「人にはそれぞれの役割がある」と感じるようになりました。病気で家族に迷惑をかけることもあるけど、それも家族にとっての経験かもしれない、と。

私は実の父や義父母の介護を終えて、今は母の介護もしています。大変だけど、学びも多くて、ありがたいと思えるようになりました。やってもらったことに感謝して、できることは精一杯やる──そんな気持ちです。

休める環境を作る

ヨガをする女性
ヨガをする女性

Q:普段心掛けていることはありますか?

A:夜は必ず22時には寝ます。睡眠をしっかり取ることですね。

無理をしないように意識していますし、人との関係も「人は人、自分は自分」と思うようになりました。

Q:メンタルが落ちるときはどうしていますか?

A:ゆっくり深呼吸したり、ヨガをしたり、映画を観たり。好きなことをして気分を切り替えます。それから「休める環境を作る」ことを大切にしています。

Q:つらいとき、家族にはどう支えてもらっていますか?

A:家族は言わなくても気づいてくれて、家事や介護を手伝ってくれます。自分も「つらい」と言える関係なので、すごくありがたいですね。

Q:周囲の人にはどんなふうに接してもらえると嬉しいですか?

A:特別扱いされる必要はないです。ただ、体調を気遣ってもらえるだけで十分です。

Q:病気の情報はどこから得ていますか?

A:論文やインターネット、患者さんのブログ、YouTubeなどですね。

Q:金銭的な支援は受けていますか?

A:はい。難病指定なので、医療費助成があります。とても助かっています。

メッセージ

Q:過去を振り返って、早期発見のために大事だと思うことはありますか?

A:更年期と症状が似ていたので、気づくのが難しかったです。最初の血液検査では抗体も出ていなかったので、どこから膠原病が始まっていたのか不明でした。

でも、ホルモンとSLEの関係をもっと早く知っていたら、早く専門病院に行っていたかもしれません。

Q:最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

A:膠原病は稀な病気だと思っていたので、まさか自分がなるとは思いませんでした。若い頃は無理して働いて、神経もすり減らしていました。

医療職だったのに膠原病のことはほとんど知らなかったんです。

同じ職場にSLEの先輩がいましたが、その方がどれだけ大変な思いをしていたか、当時はわかりませんでした。自分がなって初めて理解できたんです。経験しないと分からないことは多いですが、膠原病を知らない人にも少しでも知識を持ってもらって、予防や早期発見につながればと思います。

Q:本当に貴重なお話をありがとうございました。

A:こちらこそ、ありがとうございました。

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